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東京海上日動、保険代理店への出向社員が情報漏えい
2024.08.20
損保業界全体の個人情報保護意識の低下が著しい。金融庁主導で業界全体の引き締めが必要である。
東京海上日動火災保険は、出向社員が、代理店の顧客情報を東京海上日動に漏えいしていたと発表した。漏えいした情報は、保険契約者の個人情報約3万5千件(同日時点)で、自動車保険も含まれている。
保険契約者の名前や住所、電話番号、保険種類、保険料などの個人情報を、自分の出身母体である東京海上日動に漏えいしたもので、入手した情報は、販売シェアや営業拠点におけるポジションの把握、営業拠点に対するフォロー体制の検討に利用していた。すでに両社は出向契約の解消で合意しているという。
損保業界では顧客契約情報の漏えいが相次いでいる。
金融庁は東京海上日動を含む損保大手4社に対して保険業法と個人情報保護法に基づく報告徴求命令を出している。のべ833代理店(公表当時)が関与した情報漏えいのほか、東京海上日動では出向者による情報漏えいが1代理店で確認されている。損害保険ジャパンでは、保険代理店のほか銀行への出向者による漏えいも判明している。